2024年9月23日月曜日

文楽観賞教室


9月19日㈭、文楽観賞教室へ。
演目は人形浄瑠璃「伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)」と「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」の二つ。文楽について、お人形や音楽、語りなどの解説の時間もあり、ストーリーも複雑でなく、初心者の方にもわかりやすい公演となっています。通常は有料販売のプログラムやしおりもいただけるのでおすすめです。
わたしも、「一度文楽を観てみたかった」という友人を誘って行ってまいりました。

最初の「伊達娘…」のほうは舞台上の色彩が美しく、真っ暗な夜の黒、白い雪、娘の赤い着物の三つの色に引き込まれます。お人形が梯子を上って櫓に上がる場面は人形遣いが視界から消えて、お人形が自分で梯子を上っていくように見えるのも見どころだと思います。

さて、もう一つの「夏祭浪花鑑」ですが、これは正直現代人の感覚とは相当なズレがあって、鑑賞教室の演目としてはどうなのかしら?と思ってしまいました。
主人公は全身入れ墨。最後の殺人の場面はスローモーションでとても長い。いっしょに行った友人も、「殺人シーンが長かったね~」と言ってました。
文楽も歌舞伎も、古典芸能ではすぐ人を殺しちゃう、我が子を主君のために身代わりに差し出す、任侠(やくざ者)や遊郭、遊女、遊興におぼれて破滅する若旦那がよく出てくる。どうしようもない悪人もよく出てくる。

わたしは人間よりも人間らしい表情や動きをする文楽のお人形も好きだし、真っ赤な顔で血管切れそうに語る太夫の迫力に圧倒されるし、義太夫三味線の低くて太い音色も好きです。
ただ、現代とはあまりに常識の違う古典の情景は受け入れ難いのではないかと気がかりです。特に若い人たちには違和感があるのでは。

12月には古典でなく新作の文楽の上演もあるようなので、今度そういう現代の文楽も観てみようかしら、と思います。



 

2024年9月8日日曜日

神田伯山独演会


9月6日㈮、三郷市文化会館で神田伯山独演会があり、聴いてまいりました。
生の講談を聞くのは初めてでした。実に面白かったです。
最初にお弟子さんが1席、神田伯山4席と5つもお話を聴いて休憩15分はさんで、3時間。1席30分を超えるお話はところどころ集中力が途切れて、つまりうたた寝しそうになりました。不覚。面白いんですけどね。
今回初めて知ったことがいくつかありますが、講談を話すことを「読む」というそうです。元々難しい本を分かりやすく面白く読む、今でいうところの「読み聞かせ」だったそうで、それで「読む」とのこと。
神田伯山は表情も声色も自由自在で、若い娘も乱暴な相撲取りも若旦那も…何人もの登場人物になりきっていて引き込まれました。
お話にはけっこう笑える要素もたくさん盛り込まれていて、隣りの席のおばあさんがやけに大きな声で笑ってました。
最後の4席目は怪談だというので怪談は苦手なのでちょっといやだな、と思いましたが、牡丹灯籠のお話で、そこまで恐ろしい場面がなかったのでほっとしました。

講談も面白いですね。
日本には落語や講談など一人が話すだけの芸がありますが、海外にこのような芸能があるのでしょうか。
たくさんの人が、たった一人の話芸を聴きにくるというのも日本の独特の文化だと思ったのでした。

 

2024年9月4日水曜日

ブルーモーメント?もどき?

のろのろ台風10号もようやくどっか行って、朝晩はだいぶ涼しく、秋の気配が感じられるようになりました。 
今朝も早く目が覚めたので久しぶりに土手に早朝散歩へ。



曇りなのに空がとてもきれいな青でした。写真の加工はしていません。
これがブルーモメントという青い時なのか?でも日の出時間は過ぎていたと思うので違うのかしら。いずれにしろ美しい景色でした。昨今は自然災害が多く、自然の力は恐ろしいと思うことも度々ですが、美しい景色もたくさん見せてくれます。

もう1枚。

これは息子が8月に夏山登山に行ったときの写真。遠くに富士山が映っていてよいですね。富士はにっぽんいちの山♪


2024年9月2日月曜日

お箏の製造見学

先の「花みずきジュニアコンクール」に参加されたお子さんの副賞として、お箏の製造工場見学バスツアーに参加できるという企画がありました。その見学先の工場が私の住んでいる埼玉県三郷市の「みつや琴製造(株)」とお聞きして、私も生徒さん親子とともに現地合流で参加してまいりました。

みつやさんは、三郷三曲協会の演奏会で長年お世話になっていたお箏屋さんですが、工場を訪れたのは初めてでした。
実際に目で見る作業現場はとても面白かったです。

材料となる桐の太い原木が敷地に積まれ、おおまかに切り出されたお箏用の材木がたくさん並んで干してありました。3年間、雨の日もこの状態で外に干し続けるのだそうです。
そうして3年間天日に干した「お箏用の材木」は作業場でカンナをかけてきれいに形作られ、焼きゴテをあてると美しい茶色の木目に仕上げられます。焼きゴテの熱さは大変なもので、そばで見てると熱気がすごかった!こういったことは実際現場に行かないとわからないことでした。


2階の作業場では、形の整えられたお箏に柏葉や竜角、芯座、竜舌、猫足などを職人の皆さんが手作業で作成し、取り付けていました。
これらの一連の作業を最初から最後まで一人の職人がすべて担うのだそうです。もっと機械を使って製作しているのだと思っていましたが、ほとんどの作業は職人の皆さんの手作業でということでした。10年くらいで一人前だそうです。
私のお箏もあのように時間と手間をかけて作られたのだと思うと、お箏がまた違って見えてきました。

(2階の作業の様子はSNS等での公開はNGとのことで、残念ながら写真をお見せすることはできません)


 

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